どうして学部卒業後すぐに海外のファイナンス修士か?(続き)
前回の内容からの続きです^^
二つ目の質問は... 「どうしてファイナンスか?」です。
実務に携わったことがないので完全な職務志向(例えば、M&A案件のスペシャリストになりたいとか...)にはなれないけど、当然その分野の対象や方法論自体に非常に興味を持っています...^^>
ざっくり言えば、投資という人間の基本的行為?を定量モデルで表現する試みが一つの興味深い側面ですが(無論、方法論自体はファイナンスに限らないけど...)、より具体的には、経営学や管理会計との関係性において学習した内容が特に印象深く、ファイナンスを専攻しようと決めたきっかけです。
それはコーポレートファイナンスの講義で、企業価値評価の方法とそれを逆手にとった企業側の財務戦略(リバースエンジニアリングと呼ぶらしい...><)の在り方を学習しました。(複数ある算出法の内の一つですが、)企業価値が、将来に渡って創出されるフリーキャッシュフローの現在価値の総和として明快に表現(DCFモデルと呼ぶ...><)されたことには興奮しました。が(普通はそれで株価とか推定するのですが)、それ以上にそれが、モデル内のパラメターをどう改善すれば投資家の期待に応えられるか(よって株価や企業価値を落とさないか)、という経営者側の視点へと応用されることにはもっと感激しました。
というのも、ゼミでは経営と会計の基本的で力強いツール(当然分析者によるけど)のもとで経営分析と(経営者視点の)戦略立案を学習してきましたが、戦略立案を含めた将来予測という点において、ファイナンスが持つ定量的ツールは非常に合理的に映り、より魅力的でした。
マーケットファイナンスやコーポレートファイナンスなど分野は色々ですが、広義での投資実務に携わりたいと思ったきっかけでした...^^>
最後の質問は... 「どうして国外か?また特にフランスか?」です!
当然、日本にもファイナンスを専攻できる優れた経済学/商学研究科があると思うし、今までの理由だけでは国外に行くことにはならないですね><
追加の理由は大まかに二つ... 海外在住経験とビジネス修士ランキング。
ちょい特殊ですが、実は小学生時代の内四年間をベルギーで過ごしていました。なので当時から、西欧(の一部地域)の生活環境や人間関係などに対して極めて感覚的で体験に基づく小学生なりの認識があったし、それに親しんだとも思います^^
陸続きであるが故に人々が容易に行き交えること、多言語環境やEUが存在するという基本的事実が、「事実」になる前に「印象」として小学生の脳内に刷り込まれて以来、「一国に留まりたくない」という欲求は、それ自体が目的であり衝動に近い形で、私の行動や考え方を左右しているようです... 旅行や就学、就労いずれにせよ、とにかく国を超えることが意を決するものでありたくない、というのが率直な思い。
ただ、一般的に説明する時は、学童期に異文化に触れて育った経験や言語を学んだ経験から、多様な文化的背景を持つ人々と関われるキャリアを得たい、と無難にそれっぽく答えます...笑
どうしてフランスか?(あるいはヨーロッパか?)については、前回のブログでも触れたように、ファイナンス修士のランキング等を参考にして応募したb-schoolがその地域にあったというだけの話です~~>
「事業会社かプロフェッショナルファームでファイナンスの専門知識を利用して国際的に働く」というのが短期的ゴールですが、メジャーなランキングでは、企業とのコネクション、教授陣や教育の質、クラスの多様性、サラリーなど色んな基準からb-schoolがランク付けされていて、上位であればその目的も達成しやすいと想像できます^^
(考えてみれば、行きたい国ではなく、行きたい学校を選ぶのは当然です...笑
その学校(Grenoble Ecole de Management)を選んだ理由についてはまた別の機会で....)
ただ、如何にworldwide ranking で上位に入ろうとも、ある地域で働く人はその地域の教育機関からリクルートする方が経済的なので、本当の意味で「国際的に」なるには遠いし、ビジネス修士のランキングはヨーロッパの学校に偏っている可能性も多分にあります... 加えて(故に)、ランキング自体も完全に透明で信頼できると言うには無理があります(参考程度にはなりますが...)~~>
とは言いつつ、今いる地点から少し離れようとすれば情報不足が起こるのは当然だし、一応行動原理は一貫する方向にあるし、条件が揃えば保守的になる必要もないと信じてます^^